人間関係で苦しむ人の多くは、自立と依存のバランスが良くないケースが多いです。
そして、この2つは、どちらかひとつに偏るのではなく、どちらも出来て、相手によって変えられる柔軟さが重要になります。
そして、ですね・・・
自立と依存のどちらかに偏ってしまう人の場合、実は根っこのところは同じ問題を抱えている、ということもよくあるんですよね。
たとえば、相手にいろいろなことを期待してしまって、期待どおりにいかないことで情緒不安定になったり、その結果関係に亀裂が入ってしまう場合も
その反対に、相手にはまったく期待しないどころか、人とかかわること自体に意味を見出せず、なんでも自分ひとりで進めてしまう場合と。
心の根っこにあるのは・・・・
人間不信、つまり、「自分不信」がおおもとにある
ということ。
そして、こういう状態だと、どちらの場合も他者から見たら
自分のことしか考えていない
という印象をもたれてしまうことが多いですね。
実は、私も過去はそういう人間でした。
「自分を信頼できていない」ことをまず受け入れよう
自分の力を信じられていないと、人になんとかしてもらおうという心理が働いてしまうことで依存心が強くなるし
極度な自立型の場合は、「人になんとかしてもらおう」として傷ついた過去があるために、もう何も期待しない、という反対極に触れてしまっていることが多いのかなって思います。
これは、幼少期の親との関係や距離がベースになって、いつも誰かがなんとかしてくれるはず、という思い込みをもつか、その反対に、誰も助けてくれるはずはない、という思い込みをもつかで変わってくるということです。
あるいは、私自身がそうだったのですが、依存体質→極端な自立と変遷し、そこから少しずつバランスが取れるようになる、というステップを踏む人もいます。
いずれにしても、極端な依存も自立も、根底にあるのは「不安」ということが共通しています。
では逆に、自立と依存のバランスが取れているとはどういう状態でしょうか?
それは、ひとことで言うなら
状況に応じて、自分でやることも他者に助けを求めることも、どちらも自然にできる
という心の状態です。
つまり、自分も他者も同じくらい信頼しているから、これが可能なんですね。
あるいは、たとえ信頼できないような人が目の前に現れたとしても、だからといって何かが奪われるとか、失うとかの不安をもたずに適度な距離感で関わることができます。
だから、こういう人というのは、悪意をもった人からも狙われることは少ないのです。
先日、大成功をしているある女性経営者さんがYoutubeの動画で
「自分が雇った社員を信じられないことは、経営者として失格」
というようなことを言っていました。
この言葉の意味するところはつまり、信じたら最後まで信じ抜くし、その結果もしも万が一裏切られるような事態になったとしても、それもすべて引き受ける、という心の強さがあるということなんですね。
そして、この強さはどこからきているかというと、自分と、自分の人生を信じる気持ちからなんです。
もしも、今、あなたの人間関係がいろいろと問題があって、たとえば誰かに傷つけられたとか、裏切られたとか、そういうストーリーが過去からもずっと続いている場合、
あなたがまず受け入れるべきことは
あなた自身を信じられていない
ということ。
あなたがあなた自身を信じていないから、誰かに多くを期待してしまうだろうし、求めてしまう。
そして、人は他人から一方的に期待されたり甘えられたりすることには耐えられない人がほとんどだということも、人間の心理として知る必要があります。
では、さきほど書いたように、バランスをとりながら上手に甘える(頼る)というのは、どうしたらできるのでしょうか?
健全に甘えあう関係は、自分と相手の器の大きさ次第
まず、相手の器が大きくないと「甘える」とか「頼る」というのは物理的にできません。
そして、中には器が小さいけれど、人から好かれたくて、あるいは承認欲求が強くて人に尽くしてしまう人も多くいますが、この状態で甘え合う関係を共依存と呼んだりしますね。
つまり、結局は相手の器と自分の器の大きさは、だいたいイコールの場合がつながりの深い関係になるということ。
自分の器が小さいうちは、自分も相手を受け入れられていない分、相手からも長い目で見たら本当には受け入れられていないことが多いでしょう。
そして、人は人との出会いによって成長するので、成長したいときはもちろん、器の大きい人の近くにいくことがとても効果的なのですが
このときも、甘えてばかりいてはいずれその関係は終わりを告げるでしょう。
その人の近くにいることで、自分も成長する意思と行動が大事になるのです。
そして、もちろん、場合によっては受け取ってばかりでお返しできないままお別れとなることもあると思います(私もたくさんありました)。
でもだからこそ、あなたは成長し、その人と同じか見合うレベルの器となって、今度は自分が与える側になる必要があります・・・ヨ❣️
まとめ
人生の中で、愛もお金もそのほかのすべてのエネルギーは、受け取る量と与える量は結局は同じでバランスを取り合っていると私は考えています。
だから、どこかで出し惜しみをすれば、それは必ず同じことが自分にも返ってくるでしょうし、その瞬間は損をしたように思えても、大きく与えたものは必ずあとから別のかたちであなたのもとに戻ってくるでしょう。
たとえそれは、与えた相手本人からではなくても。
この与える&受け取るのバランスを上手に取れること、また、その循環を少しずつ大きくしていくことができることが、「成長する」ということです。
相手から何かを奪うことなく「甘えてあげる」ことができるようになったら、あなたはきっとバランスの取れた人間関係を築けているのだと思います🌹