ものごとは通常、時間をかけて変化します。
それは、変化を確実にするためには、ある程度の時間をかけないと「危険」だからです。
自然界の法則でもあるので、身の周りのことでも気づくことが多いでしょう。
たとえば、季節。
長い経験の歴史と蓄積された知恵から、そして科学的にも、暦(こよみ)上ではいつになったら温かくなって、その後梅雨の季節になる。その変化はわかっていますが、不安定な時期というのが必ず存在しますよね。
暖かくなったな〜!と思ったら、また寒の戻りが来たり。
そうやって季節も行ったり来たりする時間があって、少しずつ前に進んで行きます。
最近は温暖化の影響もあり、日本の四季がなくなりつつある、とも言われていますが、ただ、向かう方向性は明確ですよね。
冬が終わって暖かくなったら、次にやってくるのは夏です。
春から真冬に向かう、ということはありえません。
だから、私たちは安心して変化のときを過ごすことができるのですね。
つまり、何かが変わっていくときには、法則があって、流れがあって、方向が決まっている、ということ。
だからこれを、たとえば人間の力で変えようとする時には、この自然の法則に挑むことになるので、相応のパワーとリスクが伴うのは当然です。
もちろん、地球や宇宙の法則に人間が挑むなどということは、本来あってはならないことだからこそ、その反動としてのリスク(地球温暖化や生態系の破壊)が、今の私たちに突きつけられている、とも言えます。
一方で、私たちは自分を変えることも、人生を変えることもできるパワーをそれぞれが秘めています。
それはつまり、与えられた命や時間、能力などをどう活かして生きるのか?という視点で自分の人生を見ることができた時に、
そこではじめて人間になるというか、ただ生きることで精一杯のところから抜け出して、自分の意思で状況やものごとを「変えていく」姿勢へと移行するわけです。
目の前のことを受け入れて、法則に従って生きる自然の一部としてのあり方と、成長と変化を求める人間にしかない幸せを追求するあり方と。
両方バランスをとりながら、上手に生きられること。
これが、周囲とも調和をとりながら自分の人生を望むとおりにしていける人の特徴かな、と最近強く思うのです。
なぜなら、生きることが苦しくなってしまっている人の大半は、このバランスがどちらかに偏ってしまったり、あるいはその偏りからどちらも失ってしまっていることに気づくからです。
急激な変化に伴う代償の法則とは
マインドフルネスは、目の前の「今」という瞬間をまず、感じて体験するところからがスタートになります。
そう、私たちは自然界の一部であることや、目の前で起こっていることはコントロールできないし、しなくていい、ということを思い出すのです。
それは、今の自分が置かれている現状も、周囲の人との関係も、今つらく、苦しく思えるような出来事も・・・
良いとか悪いではなく、「ただ、そうだからそうなった」(日本語おかしい?つまり、何も間違っていないということ!)と、受け入れるということです。
誰が悪いとか、何が原因とか考えることをやめて、もうただ、「そうだからそうなった」と受け入れていきます。
だってそれはすべて、ある意味、自然界の法則に従って起こったことだからです。
だから、誰も責める必要はないし、もちろん、あなたも悪くありません。
この「受け入れる」ができるまでに、時間を要する場合もあるのですが、これができてからやっと次に、
ところで、あなたはどうしたいですか?!
という質問が投げかけられることになります。
最初からいろいろな屁理屈で否定を先にしてしまうあり方から、まずは「受け入れる」ことで、あなたの心は安定し、地に足がつき、ここで初めて目の前に選択肢が見えてくるのです。
反対に、否定からものごとを判断し受け入れられていない場合、あなたの視野は狭まり、自分の本当の思いからも遠ざかり、人とも繋がれずに苦しい思いをすることになります。
「私はひとりぼっち」ということに確信をもつ以外、選択肢はなくなってしまうのです。
さて、先ほどの質問。
あなたはどうしたいですか?!
ここで、今の状況を変えたい、そう思うのであれば・・・・少なくとも選択肢は2つあります。
・いつまでに変わると決めて、今すぐ変わるための行動を起こす
・いつか変わる、その思いだけで現状を維持する
そして、最初にお話しした自然界の法則や、その一部である私たちの本能に備わっている「変化を恐れる性質」から、
期限を決めず、行動も起こさないでいる場合には、何も変化は起こらないか、起こったとしても速度はとっても緩やかでしょう。
年齢にもよりますが、あなたが生きている間に変化する保証はなくなります。
では、期限を決めて、今すぐ行動を起こした場合には、どうなるのでしょう?
答えは、「代償の法則」に従うということになります。
代償の法則とは、何かを短期間で確実に変えていく時には、それ相応の痛みとリスクを伴うというもの。
ダイエットなどがわかりやすい例ですよね。
急激で無理なダイエットは、健康上のリスクや、リバウンドというリスクが伴います。
そして、たいていは、お金、時間、努力などを先に対価として出すことが必要になります。
さらには・・・世の中で人生を大逆転させている人たちというのは、必ず、この代償の法則に従って、お金、時間、労力を先に出すことで、あとから大きなリターンを得ているという事実があります。
まとめ
人生を変えたい時の2つの選択肢の中で、後者の「変化を望みながらも現状を維持」という考え方・あり方がいけないということではありません。
大切なことは、変化の法則を理解した上で行動を起こせるバランスと、あなた自身が納得して行動を起こし、幸せを感じられることだと思います。
よく、日本人は変化を嫌う国民性ということが、海外の人たちとの比較で言われることがありますし、一説では遺伝子という視点でも、そのような根拠もあったりするようです。
ただ、それらを踏まえた上で、それでもこの人生のうちに変わりたい、成長したい、そのような強い思いをもつことこそが、私たち人間の成長欲であり、自己実現のエネルギーになるのです。
そして、実際に行動を起こし、人間として成長することはもちろん、経済的にも社会的にも成功している人もいます。
今日は、人生を変えたい、そう思った時に理解しておくべき自然界の法則と、変化を早く起こす時に必ず必要となる「代償の法則」について書いてみました。
あなたが今あることも、目の前の出来事も、すべてはこれまでの時間にできた習慣や行動の結果です。
もしもそれらを本気で変えたい、そう思う場合には、
相応の代償(=リスク)が伴うことと、それでも行動した人が望むものを手に入れているということを理解して、「本当は何を望んでいるのか?」について、ぜひ考えてみてくださいね✨🌹