コントロールしたい心理

皆さんは、何か不測の事態が起こったりしたとき、どんな反応をしますか?

例えば、これは私にも過去起こったことあるのですが、海外旅行先で誰かが自分のスーツケースを間違えて持って帰ってしまった。

あるいは、航空会社の手違いで、トランジット時に別の行き先の便に積まれてしまい、何処か別の場所に行ってしまった。

こんな状況の時、もちろん、心はざわついて不安になるかと思うのですが、その後、必要な対処(航空会社にその後の対応を確認し、連絡を密に取り合うなど)をして後は待つしかない時、どんなふうに過ごすでしょうか?

以前、場所はアメリカだった記憶なのですが、私と同じスーツケースを持っていた別の乗客が、誤って私のを持ち帰ってしまい、到着した日の翌日に交換するという事態になったことがありました。

この時は、幸い、間違えたのは到着してからのことだったし、その方も近くのホテルに滞在していてすぐに交換が可能だったので本当に大したことにはならず良かったのですが・・・

中には2番目の例のように、まったく違う行き先の飛行機に積まれてしまい、戻ってくるまでに数日不安な気持ちと、また着替えや身の回りのものもないままに不便な状態で過ごさなくてはならない、なんてことを経験する方もいますね。

で、私はこういう場合、以前はもう、荷物が戻ってくるまで心ここにあらず、という状態で心配で仕方ない気持ちのままずーーーっと過ごすことになり、予定していたアクティビティなどは、ほとんど楽しめなくなってしまっていました。

そして、場合によっては「今すぐどうにかしてほしい!」みたいな気持ちになり、この場合だと航空会社などの関係者にすごい勢いでクレームをして、自分の不安な気持ちをひたすら訴えていたりもしました💧

要は、不安な気持ちを何かの形で発散せずにはいられない人だったのです。もちろん、どんなに不安な気持ちや不満を航空会社の人にぶつけたとしても、事態の解決には繋がらないし、何の生産性もありません。

それどころか、「私のスーツケースはどこに行ってしまったの?もしも何処かとんでもないところで、誰か悪い人に持って行かれてしまったら??」など、起こってもいないことを考えることによって、ますます気持ちは不安になり、旅行を楽しむどころではなくなってしまうものです。

どうにかしないと!は強い恐怖心の表れ

そう、何を隠そう、過去の私は、自分の物が無くなる、予定が予定通りでは無くなる、約束したはずの人が来られなくなる・・・などの不測の事態の時、いつも「どうにかして元に戻さないと!」と思ってあれこれ画策して動き回る人でした。

もともと秘書という職業に就いていたこともあり、秘書の仕事はこのような不測の事態に対処するのが重要任務と言ってもいいくらい、様々な事柄を「あるべきところに戻す」ための対応ばかりしていたので、慣れてもいたし、だいたいにおいては「何とか」してきたのですが・・・

その職業柄もあってか、プライベートの事柄においてもいつも、つねに、

何とかしなくては!!!

と動き回り、結果、どうにもならないことにエネルギーを使い果たして疲れ果ててしまう・・・ということがよくあったのです。

そして振り返ってみると、何に対してもコントロールしようとしていた自分がいて、半分は職業上仕方のないことではあったものの、今の自分からすると、本当に時間とエネルギーと心をすり減らしていたなぁ、とつくづく思ったりします。

当時はほとんど反射反応的に、何か予定していなかったことが起こると「どうにかしなきゃ!」という心の動きと共に体も動いていたのですが、その奥には恐怖心に近いものがあったように思えるわけです。

つまり、「まぁ、いいか」と受け流すなんてとんでもないことで、何かが起きたら必ず対応して元に戻す、場合によっては予定しているイベントに「行けなくなった」と言っている人すら説得して来てもらう、みたいな、そんな感じだったのです。

で、何を怖がっていたのかというと・・・ものごとが自分のコントロール外のところに行ってしまうことだったり、何かを失うことだったり、あるいは、変化そのものを恐れていたのかもしれないと、今の自分は思ったりします。

上手くいくための心の持ち方

コントロールを手放すと「ものごとは自然に流れていく」、という考えがありますが、もしも人がすべてのコントロールを止めてしまったら、現代社会の生活として困ることは多いでしょう。

ですが、コントロールしなくても

ものごとはなるようになる

というのは真実なのです。

これは、私たちが生きるこの世界の摂理というものがある、という意味で、これを動かそうとすることは不可能なのです。

たとえば、物体は必ず劣化していくし、人間はいつか死を迎えます。

季節は巡り、種は成長して花を咲かせます。

冬に蝉が鳴いたり、夏に雪が降ったりすることがないように

大きなしくみの中で生きている私たちには、コントロールできることなんて、本当はなかったりするのです。

では、人生という視点でも、コントロールはいっさいすべきではないのでしょうか?

人生も、ある見方から言えば、コントロールできません。

生まれる場所や親や資質など、ある程度決められているわけですから。。。

だけど、私たちにはいつだって、意志をもつことができます。

どうありたいのか。どう生きたいのか。

何を実現したいのか。どんな体験・経験をしたいのか。

そして、この意志を現実にしてきたのもまた人間です。

もしも意志をもたずに生きてしまったら、教育も文化も技術の発展もなかったでしょうし、個人としての成長もないでしょう。

理解しなくてはいけないことは、大きな世界のしくみはコントロールなんてできないし、動かすことができないということ。

一方で、あなたの内側から生まれる強い思いや意志というのは、大きな世界と繋がっているから生まれてくるものでもあるのです。

つまり、正しいことだから意志として感じられる、ということ。

たとえ目の前の現実とは矛盾していたとしても。あなたが内側の純粋な思いとして感じられることならば、それは現実を変えることすら可能なのです。

このように、大きな世界と自分とのつながりを感じられ、その力を信じることができるとき、あなたはコントロールなんてしなくても、思いを現実にすることができるのです。

上手くいくためには、大きな世界とその力を信じること、そしてあなた自身が、その力を内側で宿していることを感じられること。

これが、生きる上で最も大切で、どんな人でも本来は感じられるはずのものだけれど、なかなか理解されていないポイントなのです。

まとめ

今の私は、何でもコントロールしたいとは思いません。

もちろん、生活の中の小さなことで、自分が管理できることはある程度のコントロールが必要だと考えていますが、自分の力では及ばない事柄については、、、大きな力を信じて、お任せするしかないと感じています。

小さなことで、自分が管理できること。それは例えば、自分の心の癖や、思考の癖、ネガティブな感情の処理とか、あとは自分の周りの人や環境に対して、自分にできることはしたいと思っています。

でも、それ以外の、例えば人の気持ちや人の考え、世の中で起こる良いことも悪いことも、私がどうにかできることではないので、これらについて最終的には正しい方向に行くものだと信じてお任せしています😊

そして、以前に比べ、不安になることはほとんど!なくなっただけでなく、ものごとがトントン拍子に上手く行くことが多くなりました🥰❣️

コントロールを手放すことは、自分自身と大きな世界に対する信頼とセットです。

そして、とっても大切な「幸せに生きる」ためのあり方なので、ぜひできるようになりましょうね!

自分に目覚め、「最高の人生を生きる」
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