心の闇に光を当てられますか?

最近、私自身の心の闇を自分で感じることが多く、疲れているのもあるし、同時に手放す必要のあることを認識する時期なんだと思ったりします。

どんな人にも、「心の闇」ってあります。

もちろん、心理系の仕事をしている人にだって・・・いやこういう仕事をすることになった過去の経緯はおそらく、そのような心の闇からくる様々なトラブルで苦しんだから、という人が多いのではないかと思います。

コーチングでは、基本的にポジティブ心理学という考え方で、未来志向と肯定的なアプローチで意識を明るい方に向けていきます。

いっぽうで、心の闇や過去の経験にフォーカスして進めていくのがカウンセリングの分野です。

私は大学時代、臨床心理学を専攻して伝統的なカウンセリング手法をかじりましたが、ひたすら傾聴に徹して、相手を否定しない・自分の見解を言わない、というスタイルが、どうも自分には合わないと思い、カウンセラーには向いていないな、と判断しました。

ですが、実際コーチングを進めていて感じることですが、未来志向&ポジティブアプローチだけで人生が前向きになったり、それまでと行動や考え方を本質的に変えていくのは難しいのです。

どんなに未来に向かって夢をもっても、ポジティブな考え方や行動の起こし方を実践しようとしても、そこで障害となるのが、心の奥深くにあるトラウマ、コンプレックス、ネガティブな思い込みだからです。

これが、多くの人が奥底に隠し持っている、人には見せない「心の闇」です。

明るい方にストレッチするためには、暗い根っこも見るのが大事

心の闇って、根っこの部分で隠し持っていたりするので、人には気づかれないようにするし、自分でも認めたくなかったりします。

でも、まずはここをしっかり自分で認識できていることが、この闇とどうつきあっていくのか?を決めるスタートになります。

そして、ここを見ないで明るい方向ばかり見ようとしても、それこそ「糸の切れた凧(たこ)」状態となってしまうので、フワフワ現実感のない「偽ポジティブ」状態に陥って現実はなかなか変わらない、ということになりがちとなります。

では、心の闇と向き合うにはどうしたらいいのでしょうか?

これは、どれだけその闇が深いか?で、自分一人でできるのか、人の助けが必要となるのかが違ってきます。

自分でやるにしてもかなりしんどかったり億劫になるため、なかなか進まないかもしれません。

私のコーチングでは、どのコースでも「インナーチャイルドと向き合うセッション」というものをやっていくのですが、ここでは過去を振り返りながら、ご自身の心の思い癖がどこからきているのか、特にネガティブな体験をベースに見ていきます

この時に、忘れていた幼少期のつらい体験について思い出したりするので、人によっては一時的な鬱状態とか体調不良になってしまうこともあります。

それくらい、普段はぜったいに見たくない体験であり、記憶なんですね。

でも、ここで踏ん張って一緒にその体験を振り返ることによって、その時の自分が何を感じたのか、そしてそこからどんな思い込みや防衛反応を身につけてしまったのかに気づいていきます。

このような、思い癖や防衛反応のもととなる原体験が見えてくると、なぜいつも同じような思考パターンや反応パターンを自分がしてしまうのか、その理由も見えてくるため、ご本人の中では一気に気づきが深まります。

そして、この原体験とそこからなるパターンは人それぞれなのですが、だいたい「繰り返されるパターン」の根っこはここにあった!という納得感へと繋がります。

また、表面的なポジティブ思考や未来志向なあり方をどんなに実践しようとしても、ここをしっかり見ない限り進まないことが大半です。

ストレッチしてしっかり伸びたい方向に向かうためには、土台となる部分が安定していい状態であることが大切。

これは、ヨガのアーサナ(ポーズ)の体感でもわかることで、共通しています。

闇は取り除くのではなく、気づいて光を当てること!

私の心の闇もかなり根強くて、最近いろいろな過去の記憶が浮上してきて苦しかったです。

あ、浮上してきた、というのは間違いで、どちらかというと自ら思い出した、が正しいです(笑)。

思い出す必要があったのは、自分の人生を前に進めていく必要があるから。

今いる場所から次のステージにいく時には、この「心の闇」と向き合うことは、だいたいにおいて必要だったりしますね。

なぜなら、気づかないうちにまた忘れてなかったことになっているから。

なかったことにして隠してしまうと、それを表に出てこさせないための心の動きがまた強まってしまうので、時々見て、光を当てて、風を通す必要があるのです(もちろん、いつもいつも考える必要はないし、それは✖️です)。

無理に取り除こうとする必要はないですし、その闇を否定せず、自分の一部としてちゃんと受け入れてあげる方がむしろ大事なのです。

その過程で自然に手放せるものがあれば、どんどん手放していきます。

いらない思い込み(信念)や価値観で、もうこれに振り回されるのはやめたい、そう思うなら、ただ「もう信じない」と決めましょう。

そうやって、いつも自分の陰の部分もちゃんと見て受け入れられている人は、安心して明るい方を見てどんどん進むことができます!

逆に言うと、明るい方に進もうとするとなぜかいつも障害が発生する、心が不安になる、行動が起こせなくなる場合には、陰の部分をちゃんと見てあげて!というサインですよ😉

まとめ

私の闇も相当深かったのですが、数年がかりで見つめてきました。

でもまだ、あえて人に話したりしないこととか、触れられたくないことってそれでもあって。

だけど、今、この仕事をもっと発展させて、もっと多くの皆様のお役に立つためにも、その闇と向き合うだけでなく、それをブログで語ったり、隠さずにオープンにしていくことが必要だとも感じています。

機能不全家族で育ったこと、両親の離婚、在日韓国籍、自分を愛せない長い時間、頑張り過ぎてしまう自分と、その一方で途端にやる気をなくす自分、お金を稼ぐことや社会に適応することへの恐怖心、家族関係や恋愛の分野での大きなコンプレックス、などなど・・・

これらの自分と向き合いながら、受け入れながら、自分を癒して鼓舞しながら・・・・今の自分まで辿り着きました。

でも、もちろんまだその闇はちゃんとそこに(?)(笑)ありますので、これからも見つめながら、そして少しずつ隠していたヴェールを解放しながら、自分のことも語っていけたらと思います。

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